オンラインゲームに簡単に勝てる裏技が存在しない理由をプレイヤー目線で考える
対戦型のオンラインゲームを始めてしばらくすると、誰もが一度は「簡単に勝てる方法」を探し始める。負けが続くと、自分の腕よりも何か特別な裏技があるのではないかと思いたくなるからだ。実際、検索すれば「これを知っているだけで勝率が上がる」という設定やテクニックがいくらでも出てくる。

対戦型のオンラインゲームを始めてしばらくすると、誰もが一度は「簡単に勝てる方法」を探し始める。負けが続くと、自分の腕よりも何か特別な裏技があるのではないかと思いたくなるからだ。実際、検索すれば「これを知っているだけで勝率が上がる」という設定やテクニックがいくらでも出てくる。
筆者も以前、Switchの対戦ゲームでなかなか勝てずに裏技を集めていた時期がある。同じように悩んでいた友人は、動画サイト、攻略掲示板、SNSのまとめ、ankertotoのようなサイトなど、あちこちから「楽に勝てる方法」を集めていた。ところが、二人で実際に試してみると、話題になっていたもののほとんどは、思ったほどの効果がなかった。今回はその検証の記録と、そこから見えた「腕前」と「確実さ」の違いについて書いてみる。
検証のルールを決めてから試した
ただ何となく試すだけだと、たまたま勝った試合の印象が強く残ってしまう。そこで、次のようなルールを決めた。
- 一つの裏技につき、使う前と使った後でそれぞれ30試合ずつ遊ぶ。
- 同じキャラクター、同じモード、なるべく同じ時間帯で遊ぶ。
- 勝敗だけでなく、試合ごとの撃破数やミスの回数もメモする。
- 利用規約に反しそうなもの、外部ツールが必要なものは試さない。
30試合というのは多くはないが、まったく効果のないものを見分けるには十分だと考えた。
話題の裏技を四つ試してみた
一つ目は「カメラ感度を最大にする設定」。上手い人はみんな感度が高いという話だった。結果は、勝率が47%から40%に下がった。振り向きは速くなったが、狙いが定まらずミスが増えた。
二つ目は「開幕は必ず特定の場所に向かう」という立ち回り。勝率は50%前後で変わらなかった。最初の数回は有効だったが、同じ動きをする人が増えたせいか、途中からその場所で待ち伏せされることが多くなった。
三つ目は「試合前に5分間の練習モードで指を慣らす」。これは勝率が46%から53%に上がった。ただし、これは裏技というより普通の準備運動だ。
四つ目は「連敗したら一度ログアウトすると相手が弱くなる」。結果に違いは見られなかった。マッチングの仕組みを考えれば当然だが、なぜか根強く信じられている。
効果があったのは結局「練習」だけだった
四つのうち、はっきり効果が出たのは試合前の練習だけだった。これは裏技というより、腕前を上げるための地道な方法だ。逆に、もっとも派手に宣伝されていた感度の設定は、かえって成績を下げてしまった。
ここからわかるのは、オンライン対戦で勝ちやすくなる方法はあっても、楽に勝てる方法はほぼないということだ。腕前が上がれば勝つ確率は上がる。でも、確実に勝てるようになるわけではない。上手な人でも、勝率が60%を超えれば十分に強いと言われる世界だ。つまり、上手な人でも10試合のうち4試合は負けている。
「上手い人の設定をまねすればいい」は半分しか正しくない
よく聞くアドバイスに、プロや上位プレイヤーの設定をそのまままねすれば強くなれる、というものがある。参考にすること自体は悪くない。ただ、その設定はその人の手の大きさ、使っているコントローラー、画面との距離、何千時間もの経験に合わせて調整されたものだ。
筆者が感度を上げて失敗したのも、まさにこれが原因だった。大事なのは、なぜその人がその数値を選んだのかを考え、自分の環境で少しずつ調整することだ。コントローラー選びによっても最適な設定は変わるので、携帯ゲーム機用コントローラーを選ぶ際に重視すべきポイントも参考にしてほしい。
腕前を上げるための地味な方法
検証のあと、友人と二人で次のような習慣を続けることにした。
- 試合前に5分だけ練習モードで操作を確認する。
- 負けた試合のうち、1日1試合だけ振り返り、原因を一言でメモする。
- 一度に直す癖は一つだけに絞る。
- 連敗したら無理に続けず、休憩を挟む。
2か月続けた結果、筆者の勝率は47%前後から54%前後まで上がった。劇的な変化ではないが、裏技を探していたころよりずっと安定している。うまくなるためのコツはゲームが上達するためのコツでもまとめているので、あわせて読んでもらえるとうれしい。
楽に勝てる方法がないのは、むしろいいこと
もし誰でも確実に勝てる裏技があったら、みんながそれを使い、対戦ゲームはすぐに成り立たなくなってしまう。簡単に勝てる方法がないということは、練習や工夫がきちんと結果に反映されるということでもある。
勝てない日が続くと、つい近道を探したくなる。でも、少しずつ上達していく過程そのものが、オンラインゲームのいちばんの楽しさなのかもしれない。次に「これで楽勝」という話を見かけたら、まずは30試合だけ記録を取って試してみてほしい。きっと、自分なりの答えが見つかるはずだ。
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